牛頭馬頭

キッチンドランカーのほろ酔いレシピ帖

禁煙の記録 - たばこをやめて1年たったので経過をまとめてみる

 

禁煙して1年。今のところ危なげなく順調に続いている。

今回は禁煙150日で書いた記事のその後を書いてみる。


なお、今回は料理の話ではないので悪しからず。

 

スポンサーリンク

 

 


「吸いたくならないの?」

コレ、喫煙者の友人によく聞かれるが基本的にはもう全く吸いたくならない。

少なくとも仕事中や自宅にいるときなどタバコのニオイがしない場所では

 

でも、時々吸いたくなる事はある。

 

例えば友人と酒を呑んでる時。

目の前でうまそうに吸われると「いいなぁ・・・」と思う。

「1本吸う?」と誘われたら「それじゃ遠慮なく・・・」と返しそうになる。

まぁもちろん断わるが。

 

仕事がひと段落した時に「前ならここで一服してたな」と思い出すこともある。

夢の中でくわえたタバコに火をつけてしまいハッとした事は何回もある。

これからもふとした時に喫煙欲求が首をもたげてくる場面はありそう。

 

15年以上も喫煙してきて「たばこを吸うとリフレッシュできる」という記憶と感覚が頭と体に染みついている。これは簡単には抜けない。

(実際にはリフレッシュしていたわけでなく、ニコチン欠乏による離脱症状が喫煙で補充されて満足していただけなのだけど)

 

一度なにかしらの中毒状態に陥ると身体的な依存状態からは脱していても精神的依存から抜け出すことは難しいのだろう。

覚せい剤再犯率は6割以上というけど、なかなか手に入らないドラッグですらそういう状況なのだ。

24時間そこら中のコンビニで簡単に手に入るタバコをやめるのは意外に難しい。

 

どうして禁煙できているのか。

じゃあなぜ続けられていられるのか。前回からの繰り返しになってしまうが、自分の場合は、

たばこが心底嫌になった。


結局はこれに尽きる。

 

それだけで禁煙できりゃ苦労しないよと思われるかもしれないが、

「本気でやめたい」と感じている人なら結構カンタンなんじゃないかと思う

 

人間「我慢してる」ことほどやりたくなっちゃうもので、自分もなんとか「我慢して」やめようという意識で禁煙に望んでは、何度も失敗した経験がある。

 

だけどホントに嫌になって、

「もうあんなもの吸ってられるか」

というモードになった今回はあっさりやめられた。

 

思えば自分はタバコに対して自制心がきかない本当のダメ人間だった。

例えば――

 

  • 喫煙場所がなくてイライラして結局路上喫煙してしまう。
  • たばこが切れて灰皿から長めのシケモクを探す。
  • 親子遠足の途中で子供を嫁に任せて喫煙所を探しに行く。
  • ちょっと一服しない?と人を待たせてまでタバコを吸おうとする。
  • 体調が悪くて咳が止まらないのにチェーンスモーク。
  • 一服のため喫煙所に立ち寄った結果、遅刻しそうになり走る。 
  • タバコ、ライター、携帯灰皿(3種の神器)を持ち歩くので荷物が多い。
  • タバコを忘れて出ると不安になる。
  • ライターを忘れても不安になる。
  • 忘れて買ってを繰り返し家じゅうライターだらけ。
  • 職場には喫煙所はなく外の喫煙所まで行って嵐でも傘をさして吸う。
  • タバコを吸えない場所にはなるべく行きたくない。
  • 禁煙席しかないお店には入らない。(てか入れない)
  • 口臭が気になり人とうまく話せない。
  • 嫌煙家が怖い。たばこを吸わない人とは仲良くなれない気がする。

 

・・・ほんとしょうもないでしょ。

1年経っても少し記憶を掘り起こすだけで嫌な思い出がこんなにざくざくと出てくる。

てか「それわかる」という人は結構いるんじゃないかね。

 

もうタバコを中心に生活が回っていたし、タバコによって世界が制限されていた。

でもこういう負の記憶をひとつずつ、なるべく鮮明に思い出すことで、一瞬吸いたくなっても「もう2度とあの頃に戻りたくない」と踏みとどまれる。

 

タバコをやめる喫煙所の少なさと回りに迷惑をかける自分への嫌悪感で悶々としていた。

そうしてある時、限界を超えた。もう楽になりたいと。

いつまでもこんなほとんど麻薬みたいなものに振り回されてちゃダメだと。

タバコに振りまわされる自分自身にも愛想が尽きた。

 

心底そう思ったからこそやめられたと思う。

 

逆に自分がもう少し節度を持って喫煙できる愛煙家だったら今でも吸っていたかもしれない。

 

ということでタバコが嫌になって、禁煙をしたいと考えている人に言いたい。なぜタバコを嫌だと感じたのか、その理由をとことんじっくり悶々と考えてみて欲しい。そしてタバコに対するヘイトでバッドな感情を極限まで濃縮してみると良いのでは。

そのときは自分自身が嫌いになるほどへこむかもしれないけど、タバコをやめられたらその嫌悪感とはおさらばできる。

 

かなりざっくりで乱暴な着地点だが、こういう禁煙方法もあるということで、ご参考までに。

 

それでダメなら禁煙外来へどうぞ。

 

禁煙して1年で変わったこと

体調は150日経ったときに書いた時と比べて大きな違いはない。

 

しかし体重は増えた。

 

1年で6~7Kgの増量。

 

もともとやせ形で大人になってからは体重の変化がほとんどなかったのだが腹回りと胸まわりにうっすら肉がついてきてる。たったこの1年でだ。

半年ぶりに顔を合わせた友人には「ちょっと太った?」と言われた。

てかまだ増えそう。なにか運動をしないとまずいと思っている。

 

あと生活面では一回に呑む酒の量が少し増えた。

多分口寂しいからだと思うけど呑み始めるとほぼ確実に次の日残るレベルで飲んでしまう。

せっかくニコチン依存症を抜け出せたのに今度はアルコール依存症になりそうなレベル。 

なので今は平日は晩酌を控えている。この話は別の記事で書きたい。

 

 

そして浮いたお金はこういう感じ。

吸わずにすんだ本数&タバコ代は
7310
153510

 by禁煙時計

 

これはやめたときにもどんだけ貯まるんだろ、と計算してたので驚かない。

そして別に貯金もできてない。(あかんやろ)

 

次に喫煙に費やされていた時間を計算してみる。

1回の一服におよそ5分。

自分は1日20本吸っていたから1日100分=1時間40分。

1年間だと何時間だろ?100 * 365 / 60 = 608.333・・・てちょホントか!

算数が苦手なので計算し直した。たぶん合ってる。

 

1年間で約600時間がたばこに費やされていたということですよ、奥さん。

びっくりぽんでしょ。

 

実はこれ生活の中で割と実感できる。

自分の場合は遅刻しそうになる事が少なくなった。(猛ダッシュすることも)

前は移動する前に必ず一服する習慣があっていつもギリギリ行動だったのが改善されたのが大きいかもしれないが。

このブログも空いた時間ができたせいで書きはじめ細々だが続いている。

 

ということで禁煙すればお金っていうより時間に余裕ができる。

 

また「ちょっと一服」が無くなったので時間云々より集中力が途切れにくくなった気がする。

ということで心にも少し余裕ができる。多分。

 

そういえば、20代前半の頃、非喫煙者の友人と呑んでいるときに、

「たばこを吸うやつは時間をうまくつぶせるから羨ましい」

というようなことを言われたことがある。

世の中たばこに対していい感情を抱いていない非喫煙者の方が多いのでイヤミかと思ったけど、今ならその友人が言わんとしたことがなんとなく理解できる。

気付かない間に時間をつぶしていたんだなと。

 

てか喫煙所の雰囲気がいまだに好きだ。なんかまったりしてて。

だからもう吸わないけど人と話すために行くことがある。

 

最後に

以上、ニコチン大学OBからの経過報告でしたが1年前までスッパスパ吸ってた自分が偉そうにつらつら書いてすませんでした。

ただ一応これも記録ということで思った事を書き残したかったのであります。

 

ちなみにこの記事のトップのキャスターマイルドの写真は最後に吸っていたタバコ。

実は禁煙を開始時に挫折した時用に机の引き出しにしまっておいたのだが幸いなことに一本も吸わずに済んだ。

この記事を書いてて「そういえば」と思い出し引っぱり出してみた。

パッケージを眺めていたら賞味期限が去年の10月までで切れていたことに気づいた。

人にもあげるわけに行かないし捨てることにする。さらば。

 

てかタバコについてこんなに語れる時点でまだ未練タラタラじゃねというツッコミはよしてください。

 

お粗末様でした。

 

スポンサーリンク

 
© 2016 gozmez.net