卵とじたぬき中華そば
日曜日はひさしぶりに麺をうった。
最近ふらっと立ち寄った富澤商店で小麦たんぱくを手に入れたので、使ってみたかったのだ。
小麦たんぱくってのはいわばグルテンそのもので、麺に使うとコシが向上する、という前から気になっていたアイテムの一つだった。
戸棚にあまっていたオーション小麦200gにうどん粉を275g、ここに小麦たんぱく25gを混ぜて、加水率42%で水回しし麺帯にする。これを少し寝かしてから3mm幅でカット。
縮れを入れてピロピロにした。
うむ。麺ができた。
しかし問題はここからだ。
麺をうったのはいいが、この麺で何をつくるかを決めてなかったのだ。
どうしましょう。
ガラからスープを炊くのもめんどいし、焼きそばにしちゃおうかな。
なんて考えてたところ、ふと山形の鳥中華が思い浮かんだ。
そうだあんな感じのラーメンにしよう。鶏肉だけ買ってくればすぐ作れそうだし。
手鍋に1500ccの水をためて、こんぶを多めにほうりこみ、小1時間ほど水出し。
弱火で30分ほどクツクツしてから、出汁用の鶏もも肉2枚を放り込む。
そういえば以前に「親鳥」を使って肉中華という麺をつくった。うちの近所では親鳥はなかなか手に入らないので今回は「若鶏」をつかう。ネット調べたらトッピングに親鶏を使うのは「肉中華」で、若鶏だと「鳥中華」ということになるらしい。へえ。
鶏の臭み消しにしょうがとネギの青い部分をどばっといれた。
鶏もも肉はトロ火で1時間半ほど炊いたら取り出し、鶏油を搾取するため鶏皮だけむいて鍋にもどす。
どうでもいい情報だが、出汁に使ったこの鶏もも肉は今回トッピングには使わず、翌日の自分のお弁当のオカズになる。なので別鍋でつくったゆで卵と一緒に、かえし(ラーメンタレ)をスープと半々くらいに割った汁につけて冷蔵庫へ。
次に厚削り節(さば、いわし、あじ)を投入。
5分ほど中火で炊いて止める。
この出汁にかえし(ワンタン麺のときと同じもの)と味の素で味をつけ、砂糖と酢を少量ずつ加えていい感じに整えたらラーメンスープは完成。
さて仕上げていこう。一人前ずついくぞ。
ちいさい手鍋に、スープ一人前400cc位とスライスした生の鳥もも肉をたべたい分だけほうりこむ。そして火にかける。
鳥もも肉に火が通ったら、どんぶりに鍋のスープをだけ入れてスタンバイ。
ゆでた鳥もも肉は、スープ少量と一緒に手鍋に残しておく。
なぜかというと麺の茹で上がりにあわせて再度火にかけ、鳥もも肉をとき卵でとじるからだ。そんでふわふわに仕上げる(バタバタしてたのでこの工程の写真は撮りわすれた)。
上の工程と並行して麺を茹でる。太麺だったので今回は長めに4分ゆでた。
麺が茹ったら、どんぶりのスープに泳がせ、その上に鳥肉&とき卵、ネギやらほうれん草、味付け卵などのせる。
あげ玉ときざみ海苔もトッピングして、完成。
まずは卵がかかってないエリアのスープを一口すする。
しょうゆがキリッと効いてるが、全体的にやさしい味わいの中華そば。油は鳥もも由来の鶏油だけなのですっきりしてる。
麺をズズズっと。
息子と自分がすきな縮れ麺スタイルではある。
しかし小麦たんぱくが仕事をしすぎたのか、思ってた以上にコシが強かった。ごわついてやがる。もっとふにゃあ、としてるほうがこのラーメンにはよいね。
鶏もも肉のたまごとじパートは親子丼的な要素もあって楽しい。うしろには味付け卵も控えてるし、小麦たんぱくで麺はごわついてるし、たんぱくの宝石箱や。
そして後半戦。
揚げ玉と刻みのりがスープに溶け出すと、ラーメンというより「たぬきそば」のような味わいに変化していく。ここまで書いておいてなんだが、自分は本場山形で鳥中華を食ったことがない。これは正解なのか。
ということでラーメンでもないし親子丼でもないしたぬきそばでもない何かができた。
それが、卵とじたぬき中華そば。
まぁおいしかったし家族の評価もよかったので、これはこれであり。
お粗末さまでした。