牛頭馬頭

キッチンドランカーのほろ酔いレシピ帖

鹿がおいしかった

△鹿の担々麺

 

前回奥多摩産のわさびをくれたまっさんが今度は鹿肉をくれた。

 

奥多摩では鹿が増えているらしく農作物への食害が深刻な問題となっているようだ。

 

ワサビ田にも忍び込んでワサビを根こそぎ食べていくらしい。

 

orangebear.sugara.net

 

今回はまっさんの知り合いの猟師さんが奥多摩で捕った鹿をおすそ分けしてもらった。

 

 

鹿の骨とすじ肉、端肉、ロース。写真にはないがこれ以外にモモ肉も大量にもらった。

 

前日に捕れた鹿で新鮮そのもの。丁寧に血抜きされ捌かれたようで気になっていた獣臭はない。

 

雄鹿で60kg程度だったとのこと。自分とほぼ同じ体重である。

 

自然に感謝しいただきましょう。

 

鹿は以前から使ってみたかった食材だ。ワクワクが止まらねえぜ!

 

鹿ロースステーキ

まずはまっさんが「一番よいとこ」と言っていたロース肉をステーキでいただきましょう。

 

 

いかにも高タンパク低カロリー鉄分豊富という感じのあざやかな赤色です。

250g位で厚みもあったので火が入りやすいよう2枚に切り分け焼くことに。

 

 

鉄のフライパンにバターを放り込み点火。塩コショウした鹿ロースを投下。

溶けたバターを回しかけつつじっくり焼いてく。

 

ジュゥゥ・・・という音と共に甘い香りが立ち昇る。天然のコロンや。

適度に焼き色がついたところでフライパンから上げてアルミホイルに包む。

この状態で5分ほど寝かせる。余熱で火を入れる。

 

 

まっさんが育てた奥多摩ワサビを擦っていく。(鮫肌おろしもまっさんにもらった)

 

盛り付けが下手

 

黒コショウ、醤油をパラっとかけて、ワサビを多めにのせていただきます。

ひと口かんだ瞬間、肉汁がジュンジュワワとあふれる。

 

なんじゃこりゃぁうめええええ!

わさび、しょうゆ、バターと合わさると脳がバグるうまさ。

 

ワイルドなうまみがある。そして臭くはないがうっすらと独特の香りがある。ワサビを食べるらしいからそれが肉の香りとなっているのだろうか。たまらん。

 

めちゃくちゃおいしかった(語彙力

 

鹿100%スープ

 

骨とすじ肉、端肉で出汁をとっていく。

大腿骨だろうか。ハンマーで割って使う。

 

 

すじ肉と端肉。

 

 

1キロ近くあった。そして思ってたよりポーションがでかい。

一口大に切り分け、スープを引きつつ柔らかそうな部分はシチューにしましょう。

 

そして骨と端肉を下ゆでしていきます。

 

 

写真はないが大量のアクが出たのですくった。

 

下茹で後はこんな感じ。

 

 

骨の周りについていた血の塊を洗い流す。骨にもたくさん肉がついてた。

よいダシがでそうだ。

圧力鍋に2リットルくらいの水をはり、酒をひとまわし加えて下茹でした骨と肉を再投入。

 

 

火をつけ圧力鍋で20分加圧。
すじ肉はかなり固そうだったので圧力で柔らかくしていきます。

 

 

加圧後。

 

 

一口食べてみたがまだまだ固い。

おぬし、なかなかやりおるな。

ダシもまだ出そうなので、ネギや生姜やニンニクも加えて弱火でじっくりコトコト煮ていくことにしましょう。

 

 

大き目の肉はシチューに使うので軟らかくなった段階で取り出した。

 

細かい端肉と骨は計5時間ほど煮出して終了。

 


濾して鹿のうまみ100%の清湯スープが約1リットルとれました。

 

 

出汁ガラ。
骨の周りに大き目の肉がついててうまみも残ってました。
こそぎ取って端肉と一緒にしぐれ煮を作りましょう。

 

鹿シチュー

鹿スープを取りつつ、大き目のすじ肉と端肉部位は柔らかくなったタイミングで取り出し鹿シチューを作っていきます。

 

 

たまねぎ、にんじんを鍋で炒めてそこに肉を投入。

 

 

横でコトコト炊いていた鹿スープを300ml加え、ワインもドバドバっと入れて煮込んでいきます。

香りづけにローリエをポイっと投入。

 

 

少し煮たらデミグラスをひと缶とケチャップを投入。

さらに20分煮込んでバターをちょい足ししたら完成。

冷蔵庫にじゃがいもが1個余ってたので冷凍ブロッコリーと電子レンジで加熱して添えた。

 

 

鹿肉もスジもだいぶ柔らかくなってておいしい。

安心する味。シチューもありだな~。

ちょうど前日に妻が買ってきたバゲットがあったので一緒にたべたらうまかった。

 

鹿のしぐれ煮

スープの出汁ガラについてた肉はしぐれ煮にします。

 

 

生姜スライス、氷砂糖、酒、しょうゆ、みりんで煮る。

(生姜はこのあとスライスではなく針生姜にしました)

 

 

最後に思い付きでエスビーのさんしょう粉を少し加えてみました。

 

 

しぐれ煮の完成。

 

 

ご飯と一緒にかき込むと甘辛い味がたまらねえ!箸が止まらねえ!

ステーキと同じくこれにもワサビがあうかもと少しワサビ乗っけたら最高。

同じ奥多摩育ちだしワサビと鹿は合う。

 

俺は東京生まれ、奥多摩育ち♪

悪そうなシカはだいたい友達~♪

 

悪そうなシカとだいたい同じ

ワサビ田に忍び込み鉄砲で撃たれ死に~♪

 

鹿ラーメン(プロトタイプ)

しぐれ煮からのしょうもないリリックの次はラーメンです。

 

 

粉は春よ恋と白椿を50%ずつ、加水率40%、塩1%、かんすい少なめで。

 

 

水回ししたらパスタマシンで圧延。複合圧延3回。

 

 

リングイネ用の切刃で、ラーメンとうどんの中間のような平打ち麺に仕上げました。

ワタクシこういう麺が好きなんです。

 

 

カエシは薄口しょうゆと濃口しょうゆを大さじ2ずつ、みりん小さじ2、砂糖2g、少し煮立てたら最後に味の素をひとつまみ追加。

 

 

広瀬香味油は、こめ油とラード半々、ネギと生姜と唐辛子少し。

鹿の風味を味わいたいのでカエシと油はシンプルにいきます。

 

スープをあたためて、どんぶりでカエシと油、麺と合体。

鹿しぐれ煮、奥多摩ワサビ、メンマ、白髪ねぎをのせて完成。

 

 

鹿のスープはおもっていたよりクリアな味わい。

鹿だけってのはどうだろうと不安でしたが、醤油がビッと効いたなかなかおいしいラーメンに仕上がりました。

昆布とか節系で補強したらさらにウマくなりそう。

 

 

トッピングしぐれ煮&ワサビは「鹿感」を出すアイテムとしてアリ。

改善ポイントはスープに対して麺が太すぎた点と醤油の風味が強すぎた点。

 

鹿担々麺

ラストは担々麵です。

 

 

材料はこんな感じ。こちらの陳先生のレシピを参考に、冷蔵庫にある材料で適当にアレンジしてやっていきます。

 

 

刻んだ高菜(ザーサイの代わり)と刻みネギ適量、しょうゆ大さじ2、黒酢小さじ1、ねりごま大さじ2.5、スキッピー大さじ1、自家製ラー油/石垣島ラー油/エスビー四川ラー油3種、すりごま少々、味の素少々、エスビーさんしょう粉少々。砕いたミックスナッツ少々。

花椒がなかったが、エスビーのさんしょう粉に花椒も入っているので代用。

鹿肉のしぐれ煮が気に入ったので肉みその替わりにトッピングとして使います。

 

 

あたためた鹿スープを丼にそそぎ軽く混ぜておく。

 

 

この麺は2分40秒茹でるとちょうどいい感じ。

 

茹でた麺を丼に泳がせ、鹿しぐれ煮と小松菜をマウントし、さんしょう粉をぱらり。

 

 

完成。

ラー油が足りなかったのであとからちょい足ししました。

 

 

スープを一口。分かっちゃいたけど、こりゃあうめえや。

平打ち麺はこのスープの方が合ってる。

時々入ってくるコリコリとしたスジ肉の食感もよい。

 

食感といえば砕いたミックスナッツを入れるのを忘れていた事に気付き食べながら追加。

エスビーのさんしょう粉が思ったよりいい仕事をしている。

 

一瞬で麺がなくなり、スープとしぐれ煮が余ったので白飯をレンチンして投入。

 

 

白米&鹿しぐれ煮&鹿スープのトリオで最高のおじやが完成しました。

大好きです、ごめんなさい、神様よりも、大好きです!

 

◆◆◆

 

ということで奥多摩の鹿を堪能しました。

スーパーのお肉と違って、野生鹿は処理方法や個体差でだいぶ味の違いが出るようですが今回いただいたお肉はとてもおいしかったです。

ここ数日、キッチンがなんだかいい香りでした。

まっさんいつもありがとうです。

 

まだ鹿モモ肉とスープが少し残っているので近日中にもう1度ラーメン作りに挑戦する予定。うまくいったらまたブログ書きます。

 

 

おそまつさまでした。

 

 

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