まっさんがくれたのは雌鹿。
計ったら骨も入れて約6kgの重量でした。
左の肉塊2つはロース。これはやわらかくそのままでおいしい部位なのでステーキでいただきます。
右のでかい骨付きの肉塊は肩肉っぽい。こいつを掃除して固いスジと骨と肉に分けていきます。
鹿の肩肉の解体は初めてなので大変でした。三徳包丁で固いスジを取っていくと、スジにくっついて端肉もたくさん出てしまいました。
小さい雪平鍋一杯分のスジと端肉がとれました。今回はこのスジと端肉を使ってスープとラグー(トマトと野菜と煮込んだミートソースみたいなもの)を作ることにします。
この個体は猟師さんの手によって血抜き処理はされていましたが、肩甲骨周りには太い血管が通っていてその周辺は少し血が残っていたので20分ほど水にさらし血抜きをしました。
鍋に水をはり骨と肉を下茹で。
ヘドロのようなアクがブクブク出てきます。適当に掬いつつ15分ほど下茹でしたら火を止めてゆでこぼす。肉についた汚れは水で洗い落とす。
鍋に肉と骨と同量の重さの水(2リットル位)をはり、酒とショウガを少量加えて、アクを取りつつコトコト煮ていきます。
5時間ほど煮込んで鹿スープは完成。
骨周りに残ってた肉はほぐして醤油酒みりんショウガで似てしぐれ煮にします。
肉を取った肩甲骨。船のオールのような形をしていた。
鹿をスープを取りつつ、スジの少ない肉の部分は2時間ほど煮込んで柔らかくなったタイミングで引き上げておきます。そして小さめのダイス状に刻む。
量は計ってないけど1kg弱くらいかな。
平行して野菜をやっていきます。
使うのは玉ねぎ2個、人参1本、セロリ1本、ニンニク1かけ。
こいつらを適当な大きさに刻んでいきます。
塩を適量ふり中華鍋で炒めてソフリットというやつを作ります。ソフマップではありません。
野菜に火が入って半分くらいになったらソフリット完成。さっき刻んだ肉をこのソフマップに加えます。
MUTTIのトマトピューレを一瓶投下。
ローリエを4枚投下。
あまってた白ワインをドバドバ投下。鹿の骨肉スープをお玉6杯分くらい投下。
白ワインだけだとコクが足りなかったので、妻がストックしていた赤ワインを拝借しドボドボ追加。
弱火でしばらくコトコト。途中で味見。甘味が欲しかったのでケチャップ投下。
水分が減ってきたら鹿スープを足した。
1時間くらいコトコト煮て、ある程度水分が飛んだら塩で味を調えて鹿のラグーが完成しました。
使いやすい量をジップロックに小分けにして完成。
あくる日の昼。
鹿ラグーでスパゲティを作りましょう。
フライパンにつぶしたニンニクとオリーブオイルを温め、鹿ラグーを200g投下。
鹿のラグーは牛で作った時より脂が少なくさっぱりしていたので、スパゲティに使う場合はオリーブオイルを加えて使うのがおすすめです。
湯を沸かし1%位の塩(適当)を入れてスパゲティを茹でる。使うスパゲティはバリラのNo.5です。この麺はプリっとコシがありうまいです。
ラグーにスパゲティの煮汁を加え、煮詰めてソースの味を調えます。
麺を投下して1分ほど混ぜてソースがいい感じのトロリ具合になったら完成。
皿によそってパルメザンチーズを削ってふりかけます。
うまー。
今回はメス鹿の肩肉を使ったらマイルドでクセのない味わいのラグーになりました。チーズマシマシにするとちょうどよいです。
実は前回もらったオス鹿のもも肉とげん骨でもこの鹿ラグーを作ったのですが、もう少し野性味があって味わいも強かったように感じます。
雄雌の違いや部位によって仕上がり具合が変わってくる。それが野生食材の面白さかもしれません。
おそまつさまでした。